古典柄の振袖とレトロ柄の振袖はどう違う?それぞれの特徴をご紹介!

振袖は色だけでなく、柄にも様々なバリエーションがあります。
今回は人気の高い柄である、古典柄とレトロ柄に注目して、それぞれの特徴や違いをご紹介します。
成人式の振袖選びでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

□古典柄はどんな柄?

*古典柄の特徴は?

多くの方が選ばれるオーソドックスな振袖の柄として、「古典柄」があります。
古典柄と聞くと、「昔のもの」「古くさい」などといった印象を抱かれる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、古典柄は現代でも非常に人気が高く、古臭さというよりも、日本らしい伝統的な美しさを表現できます。

古典柄以外の柄も一般的になった現在でさえ、古典柄は王道として高い人気を誇っています。
歴史ある伝統的な衣装を着られる機会は限られているため、そういった点でも古典柄は非常に魅力的だと言えるでしょう。

*古典柄が持つ意味は?

また、古典柄はそれぞれの柄が意味を持っているという点でも、他の柄とは異なります。

おおまかな柄の種類としては、「花柄」「鳥や蝶」「吉祥文様」「有職文様」が挙げられます。

「花柄」は、古典柄の中でもスタンダードな模様です。
桜、菊、牡丹、椿、薔薇などの柄があります。
それぞれが花の種類ごとに異なる意味を持っています。
例えば桜は、新たに花が芽吹く春を象徴する文様として、「縁起の良い物事の始まり」や「豊かさ」といった意味を持ちます。

「鳥や蝶」は、縁起が良いとされている生き物の柄です。
鳥の柄では、鶴、孔雀、鳳凰などが描かれます。
こちらも花と同様に、鳥の種類ごとに異なる意味を持ちます。
例えば鶴は、長寿を意味する文様です。
つがいの場合は、「夫婦円満」を意味します。

「吉祥文様」は、縁起が良いとされる動植物などを描いた文様です。
麻の葉文様、市松文様、唐草文様などが挙げられます。
例えば市松模様は、子孫繁栄や事業拡大などを意味します。

「有職文様」は、もともとは海外から伝来した模様ですが、平安時代以降、長く日本で用いられてきた伝統的な文様です。
七宝文、亀甲文、花菱文などがあります。
例えば亀甲文は、正六角形が並んだ幾何学的な模様で、長寿を意味します。

□レトロ柄はどんな柄?

*レトロ柄の特徴は?

レトロ柄も、人気の高い柄の1つです。
レトロという言葉はよく耳にしますが、どういう意味を指すのでしょうか。
レトロの語源は「retrospective」で、「懐古的な」といった意味を持ちます。

レトロと言うと「古い」といった印象がありますが、伝統的な古さを持つ古典柄と違い、懐古的な古さを持つのがレトロ柄です。
昭和や大正をイメージさせるような懐かしさが感じられます。

*レトロ柄の良さは?

レトロ柄は、伝統的な古典柄に比べ、個性を出しやすいです。
色柄デザインも豊富であるため、他の人とかぶる可能性も低いでしょう。
原色を取り入れたカラーリングや大胆な花模様、独特な幾何学模様など、古典柄とは大きく違った良さがあります。

大正浪漫を感じられるようなレトロ色の強い柄があるのはもちろん、現代的な要素を多めに取り入れたポップなレトロ柄もあります。
また、振袖に帽子を合わせたり、かんざしやスカーフを組み合わせたりして、レトロで大正ロマン的な着こなしもできます。
和服である振袖に敢えてフリルを取り入れたり、ブーツを合わせたりして、洋の要素を取り入れるなど、上級者向けの着こなしもできます。
こうした着こなしの自由度の高さも、レトロ柄の魅力の1つです。

□振袖選びのポイントは?

古典柄とレトロ柄のそれぞれの特徴や違いについてご紹介しました。
続いては、このどちらの柄にも共通する、振袖選びで押さえておきたいポイント3つをご紹介します。

1つ目は、身長や体型に合ったものを選ぶことです。
同じ振袖でも、着る人の身長や体型によって見え方は変わります。
背の高い人と小柄な人では、同じ色や柄であっても、見る人が受ける印象が変わります。
身長や体型によって似合う色や柄は異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

ネット上の写真やカタログを見て、「自分も同じような振袖を着たい」と思ったときは、まずは自分の身長と体型に合うかどうかを考えると良いでしょう。
好みや流行だけで決めるのではなく、自分に合ったものを選ぶのが、美しく着こなすコツです。

2つ目は、肌色に合った色や柄を選ぶことです。
身長や体型と同じように、肌の色によっても似合う色や柄には違いがあります。
日本人は黄色人種であるため、黄色がかった肌色の人が多いですが、色黒の人や色白の人もいます。

また、「イエローベース」「ブルーベース」といった、肌の色による分類もできます。
自分がイエローベースかブルーベースかということも、振袖選びの1つの参考にできるでしょう。

3つ目は、理想のイメージやこだわりをはっきりさせておくことです。
実際に振袖を選ぶ前に、カタログや写真を見て、理想のイメージをある程度固めておくことをおすすめします。
前もってイメージを持っておくことで、振袖選びがスムーズに進みます。

□まとめ

今回は、古典柄とレトロ柄の特徴、振袖選びのポイントについて解説しました。
古典柄とレトロ柄には、それぞれ異なった良さがあります。
振袖選びのポイントを押さえつつ、自分にとってどちらの方がより魅力的かを考えながら選んでみてくださいね。