振袖といえば、赤と考える方も多いかと思いますが、近年は緑を選択される方も増えています。
寒色・暖色に分類できない中性的な色合いである緑は、落ち着きがありつつも存在感を存分に放つため、振袖におすすめのカラーです。
そこで今回は、緑の振袖のイメージと、肌色別におすすめの色味、緑の振袖の着こなし方を紹介します。
□緑の振袖のイメージは?
全体的には、優しく落ち着きのある印象の緑ですが、その彩度や明度によっても大きく印象が変化します。
そこでここでは緑の色別に、それが与えるイメージを解説します。
1.翠色(すいしょく)
翠色とは、カワセミの羽色のような鮮やかな緑色を指します。
こちらは多くの植物の葉っぱの色とも近いため、緑の振袖を選べば、そこに描かれる花々をより一層引き立て、華やかかつ、まとまりのある印象を与えられるでしょう。
2.青柳(あおやぎ)
青柳とは、青みを増した春の柳の葉のような強い黄緑色のことです。
こちらのカラーは癒しの効果が高く、見ている人に安心感を与えます。
日本人の肌にも相性が良く、イエローベース・ブルーベース問わず多くの方になじみやすく、肌をきれいに魅せてくれるカラーであるといえます。
3.山藍摺(やまあいずり)
山藍摺とは、染料植物の山藍やまあいで摺すり染めた布の色で、灰色がかった青緑のことです。
こちらは特に落ち着いた印象のカラーで、振袖を上品に仕上げてくれます。
□どんな緑色が似合う?
ここまで様々な色合いを持つ緑色について、その種類と特徴、印象を解説しました。
これらの緑は、どのような方に合うのでしょうか。
ここでは近年様々なところで耳にするパーソナルカラーと合わせて解説します。
緑の振袖を着たくても、「自分には似合わない」と思って候補から外している方も自分に似合う緑の振袖を見つけられるので、ぜひ参考にしてください。
ポイント1.パーソナルカラー
・イエローベース(イエベ):黄みが強い肌色、髪や瞳の色はブラウン系。
・ブルーベース(ブルべ):赤みが強い肌色、髪や瞳の色はブラック系。
ポイント2.肌色
・ライト肌:白く透明感のある肌。
・ナチュラル肌:健康的な小麦系肌。
イエベかつライト肌の方
暖色系カラーと馴染みやすいこちらの方は、鮮やかな定番グリーンとの相性が良いです。
先ほど紹介したカラーでは、翠色がおすすめです。
さらに小物でコーラルピンクや黄色などのパステルカラーと合わせると、かわいらしく仕上がります。
イエベかつナチュラル肌の方
こちらも暖色系カラーとの相性が良く、先ほどの例でいえば柳色がおすすめです。
落ち着いた色味との相性が良いため、ブドウ色やからし色といったシックなカラーで統一するのはもちろん、地の深い緑に小物でオレンジや赤、ゴールドなど明るい色味を合わせて華やかさを演出するのもおすすめです。
ブルべかつライト肌の方
こちらは、鮮やかな寒色系カラーとの相性が非常に良いです。
青柳のような爽やかな色味を選んで、自身の凛とした美しさを引き立てましょう。
ローズピンクや藤色の小物を合わせてスタイリッシュに仕上げるのもおすすめです。
ブルべかつナチュラル肌の方
こちらも寒色系カラーとの相性が良く、先ほどよりも、落ち着きのある色味が似合いやすいです。
他にもブルーや黒、藍色ともマッチしやすく、無地の振袖を選択して、モードな印象に仕上げるのもおすすめです。
□緑の振袖の着こなし方
緑は中性的なカラーであるがゆえに、合わせる小物のカラーに悩んでしまうことも多いです。
そこでここからは、緑の振袖に合わせる帯の色と、振袖コーディネートのポイントを解説します。
*緑の振袖に似合う帯は?
振袖は、地のカラーで印象を決め、帯で全体を引き締めます。
そのため、地のカラーに合わせる帯の色選びは非常に重要です。
緑の振袖に似合いやすいといわれている色は、黒系、金系、銀系、白系などです。
しかし、少し個性的なスタイリングに仕上げたい、強く印象付けたいという方は、赤い色が入った帯を選択してみましょう。
緑と赤は補色であるため、全体的にインパクトが出るかつ引き締まります。
緑の色味や振袖の柄によって合う帯の色は異なるので、色味や柄によって選び分けてみてください。
*緑の振袖コーディネートのポイント
肌色に合った振袖選びは重要である一方で、なりたいイメージに合わせてコーディネートを考えるのも大切です。
例えば、現代風のお洒落な着こなしをしたいという方はダークグリーンを、レトロな雰囲気に仕上げたいという方は黄緑色を選びましょう。
また、振袖の印象は、小物と帯によって大きく印象が変わるため、希望の雰囲気に合った小物を選択するようにしましょう。
迷ったら、着付け師や担当者に聞いてみるのもおすすめです。
□まとめ
今回は、緑の振袖のイメージと、肌色別におすすめの色味、緑の振袖の着こなし方を紹介しました。
癒しの色であるつつも存在感を放つ緑は、その色味によって異なる特徴を持つとともに、似合うタイプや似合う組み合わせも異なります。
今回解説した内容を参考に、自分に合った緑、自分に合った着こなし方を検討してみてください。