振袖につけるファーはなんて言う?つける意味は?

成人式の振袖と言うと、肩の部分にファーがついているものをイメージされる方も多いでしょう。
このファーは、一体何のためにつけているのでしょうか。
今回は、振袖のファーについて解説します。
成人式を控えていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみてください。

□振袖のファーとは?

成人式の振袖と言えば、ふわふわの白いファーが目に浮かびますよね。
この白いファーは、正しくは「ショール」と呼ばれます。

成人式では、多くの方がこのショールを着用していますが、中には、
「みんなと同じになるからつけたくない」
「何の目的でつけるんだろう」
などとお思いの方もいらっしゃるでしょう。

そこでまずは、ショールを着用する目的とマナーについてご紹介します。

*ショールを着用する目的

ショールの一番の役割は「防寒」です。
成人式は、冬真っ只中の1月に行われます。
式典中は屋内で比較的暖かく過ごせますが、式典後は屋外に出て、みんなで写真を撮るといった時間もあるでしょう。
1月の屋外はかなりの寒さになるため、防寒のための対策が必要になります。

和食の防寒と言うと、和装用のコートなども存在しますが、振袖の場合はそういったものは存在しません。
そのため、コートなどの羽織もの以外で防寒具が必要となります。
そこで、ショールが役に立つのです。

振袖は絹で作られているため、比較的暖かいですが、どうしても首の部分はあいてしまいます。
振袖の首元は、にぎり拳1つ分ほど隙間ができてしまうため、そこから風が入ってくるとかなり体が冷えてしまいます。
そういった振袖の特徴からも、体を温めるため、首元にショールが必要となります。

*マナーについて

ショールは、上着やマフラー、手袋などと同様に、防寒具として扱われます。
そのため、式典中など、屋内では外すのがマナーとされています。
成人式以外の場面で振袖を着用した場合でも同様ですので、ショールを身に付ける際には注意しましょう。

□振袖用ショールの種類は?

振袖用のショールには、いくつか種類があります。
主な種類は、以下の通りです。

・ファータイプ
・ベルベットタイプ

このうち、ファータイプはさらに、

・水鳥ショール
・フォックス
・ラビット
・黒いファー

などに分類できます。
それぞれの特徴について見ていきましょう。

「ファータイプ」は、一般的によく見かける、白くてふわふわのショールです。
ファータイプの中でも、「水鳥ショール」は最も安価です。
レンタル用のショールの多くがこちらのタイプになるため、成人式では最もよく見かけられます。

「フォックス」は、毛足が長く、ゴージャスな印象です。
中でもブルーフォックスは肌触りが良く、人気が高いです。
手足が長いため首元が華やかになりますが、その分ボリューム感は大きくなってしまうため、全体のバランスを見て選ぶのが良いでしょう。

ボリューム感が気になる方は、小ぶりのサイズのものを選ぶのもおすすめです。
毛足の長さによる華やかさやゴージャスさは残しつつ、小さくまとめられるため、着物の柄もしっかりと見せられます。

「ラビット」は、毛足が短く、エレガントな見た目が特徴的です。
染色が簡単で、さまざまなカラーやデザインから選べます。
パーティードレスにも合うようなデザインのタイプもあるため、二次会や同窓会でも着用できます。

「黒いファー」のタイプは、白いファーに違和感のある方や、多くの人と被りたくない方におすすめです。
大人っぽさや色っぽさ、かっこよさを演出できるため、印象的な着こなしができるでしょう。

□ショールを付けずに成人式に出ても良い?

ショールを着用する目的や種類についてお伝えしてきましたが、ここまで読んでいただいた方の中には、
「そもそも、ショールって必ず付けないといけないのだろうか」
「ショールを着用せずに成人式に出ても良いのか」
といった疑問をお持ちになった方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、ショールを着用せずに成人式に出席しても、全く問題ありません。
あくまでも防寒具であるため、着用するかしないかは、本人の自由です。
多くの方が着用していますが、着用するのがマナーというわけではないのです。

中には、
「着物の柄が隠れてしまうのが嫌だから、着用しない」
「首元にショールをつけるのが苦手だから着用しない」
といった方もいらっしゃいます。

近年では、ポンチョやケープなど、ショール以外の防寒着も販売されています。
そのため、必ずしもショールにこだわる必要はないと言えます。

ただし、ショールの防寒効果は高く、あるのとないのとでは感じる寒さに大きな違いが生じます。
そのため、ショールを着用しない場合は、振袖の下に保温性の高い肌着を身に付けたり、カイロを多めに持ち歩いたりするなどして、厳重に防寒対策を行う必要があるでしょう。

□まとめ

今回は、振袖に合わせる「ファー」すなわち、「ショール」について、着用する意味や種類をご紹介しました。
振袖をより美しく、よりおしゃれに着用するには、ショール選びも重要です。
ショールにもこだわった振袖レンタルをご希望の方は、ぜひMaiにお任せください。